月刊書字文化

~日本書字文化協会機関紙 No69~
令和元年(2019年) 7月号

編集長 渡邉 啓子

一般社団法人日本書字文化協会

代表理事・会長 大平恵理

〒164-0001 中野区中野2-11-6-301  丸由ビル

電話03-6304-8212 FAX03-6304-8213

Eメール info@syobunkyo.org

/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

◇「せんひきあそび で ひらがな」刊行

◇上記テキスト使用の夏期講習会開催

◇第4回臨書展報告

◇第8回総合大会のお知らせ

◇十竹齋便箋を使う体験会開催

◇東京都小学校書写研修会総会・公開授業・講演会

 

第8回総合大会の実施要項、指定課題が決まりました。

ホームページ中ほどの横タスクバーの「大会」から各項目をッスクロール表示してクリックしてお読みください。

大平恵理書

「せんひき あそび で ひらがな」

~幼児の文字書き準備テキストを8月発行~

書文協の活動の目標は、正しく、美しい日本語の継承・発展です。一方で今、子供たちの日本語離れが進んでいます。月に一冊も本を読まない子ども、書かないから文字・言葉をどんどん忘れていく子どもが増えています。

こうした中で学習指導要領が改訂され、小学校から高校まで、一貫して硬筆書写が重視される機運となりました。このテキストはこれを受けて企画されました。

まずは、幼稚園・保育園児の時代から文字書きに親しむ子供を育てたい、と思います。幼児に文字への興味関心を持ってもらうことは、幼稚園教育要領などでも大事なこととされています。具体的にどう取り上げるかが現場での次のテーマです。こうしたニーズに応えるのがこのテキストです。

筆者は、鉛筆など硬筆についての著書が多数ある書文協会長、大平恵理(下記、プロフィール参照)。園児に1冊、このテキストをぜひお渡しください。

著者・大平恵理ごあいさつ

日本語に親しむ子に

書文協は、正しく・美しい日本語の継承発展を活動の目標にし ています。日本語離れが進むと言われる中、小学校から高校まで一貫して硬筆書写が重視される流れとなって来ました。文字を書かなくなってきた子どもたちに文字書きに向かってもらうチャンスと考えます。その基礎を作るのが就学前の園児のころです。幼児たちは実は文字・言葉に強い興味を持っていることが、これまでの活動からよく分かっています。遊びの中からでいいから、文字を、言葉

を書く基礎を身に付けてくれれば、という思いからこのテキストは生まれました。縦、横、斜め・・・。線を引く遊びの中から、鉛筆を持つ姿勢、紙に伝える筆圧などひらがなを書く力が身に付き、語彙も豊富になっていきます。これが、国際時代の教育が掲げる「理解力、判断力、表現力」を養う基になるでしょう。

大平恵理プロフィール

昭和40年(1965年)、東京都生まれ。大東文化大学卒。二女の母故氷田光風氏らに師事。書写の実用性と書道の美を併せ持つ平明で美しい書風は、専門家から「用美一体を究めた」文字として評価されています。長い間、全国大会の毛筆・硬筆お手本や検定試験手本の揮毫を担ってきました。主な市販本に「ドラえもん学習シリーズ字がきれいに書ける」(小学館)「はじめてのえんぴつれんしゅうちょう」(KADOKAWA角川書店)「美しい文字が書ける 脳活ペン字練習帳」「同実用編」「ことばであそぶひらがな」(以上3冊は朝日新聞出版)など。

早期申し込みは15%割引

発売開始は9月1日を予定しています。このページの注文票にてお申込みください。7月31日までにご注文いただいた場合は1冊643円(15%引き595円+消費税)とし、8月下旬までにお届けします。送料はご負担ください。お問い合わせは何なりと書文協までお寄せください。

  テキスト使用の夏期講習会開催

日    時  8月8日(木)10:00~16:00

場    所  中野ゼロホール(中野区立もみじ山文化センター)学習室

使用テキスト  「せんひきあそび で ひらがな」

受  講  料  10,800円(教材、資料代含む)

定    員  40人(申込み先着順)

「せんひきあそび で ひらがな」早期注文票はこちら

夏期講習会申込書はこちら

第4回臨書展報告

書文協主催の第4回臨書展は3月29日締めきられ、前回の約20%増882点が応募されました。厳正な審査で大賞その他が決定、大賞は二松學舍大學2年、小林真歩さんが受賞しました。今回から日中文化交流促進会理事長賞が新設され、特別賞は5点となりました。優秀作品の展示会は5月31、6月1,2日の3日間、青梅市沢井の澤乃井ガーデンギャラリーで開かれました。第五回臨書展は令和元年度事業として令和2年3月27日締め切りで、より大規模に開催予定です。(受賞者は旧学年で記載)

 第4回臨書展構成

主催
一般社団法人日本書字文化協会

後援
青梅市日本中国友好協会 中国書法学院 NPO法人日中文化促進会 中国国立南京芸術学院日本校 国際芸術家連盟(以上、日本)
蘇州・寒山寺 蘇州呉昌碩研究会(以上、中国)

部門
臨書の部 (1)自由課題 (2)常設課題(漢詩・楓橋夜泊)
楷書書写の部  (トップの大賞は臨書の部から)

第4回臨書展特別賞受賞者

※学年はいずれも前学年

賞名受賞者学校名学年(在住地)
大賞小林 真歩東京都・二松學舍大学2年
中央審査委員会賞平川 香恋大阪府・上宮太子高等学校2年
日本書字文化協会会長賞杉本 龍峰一般(山梨県甲府市)
青梅市日中友好協会会長賞横田 海斗東京都・大田区立千鳥小学校3年
日中文化交流促進会理事長賞大平 麗雅東京都立向丘高校2年

以下、優秀賞
◆平尾優奈(東京・中野区立桃花小学校2年) 
◆中村陽歩(東京・青梅市立河辺小学校3年)
◆米田琴音(大阪・吹田市立岸部第二小学校3年)
◆鮫島麻里菜(東京・光塩女子学院初等科4年)
◆関口美夢(東京・青梅市立第二小学校4年) 
◆高橋舞(大阪・吹田市立千里第一小学校4年)
◆平野菜央(東京・光塩女子学院初等科4年) 
◆佐藤萌々香(神奈川・横浜市立あざみ野第一小学校6年)
◆坂本百合(神奈川・横浜市立立山内中学校2年)
◆池田萌華(神奈川・横浜雙葉高校1年)
◆大平知雅(東京・二松學舍高校1年)   
◆竹内茉永(東京都立昭和高校2年)    
◆六佐阿侑香(大阪・緑涼高校3年)     
◆谷口紅音(大阪府 学生)
◆佐藤育嗣(一般 千葉県千葉市)

ご挨拶

臨書展運営委員長(書文協副会長) 渡邉啓子

書で日中の愛の架け橋に

書文協臨書展は「書で日本と中国をつなぐ津梁(しんりょう、架け橋)となろう」という志から始まりました。国際化の進展の中で、異文化への理解はますます重要となってまいりました。いわんや日中は古くから漢字で結ばれた同文の国です。蘇州・寒山寺を招魂した日本寒山寺が建つ多摩川上流の渓谷を舞台に、この臨書展は生まれました。書文協が津梁の一端を担えればと思います。

異文化の総合理解の基本には、愛がなければいけないと思います。漢詩臨書には、漢詩の心とともに、書く人の心がにじみ出てきます。専門語で言われるところの「意臨」です。 型の隣には、いつも「心」を備えて、白い紙に臨みたいものです。

第5回臨書展は令和2年3月27日(金)応募締切で開催します。開催要項は秋に発表の予定です。皆様、是非ご応募ください。

第4回臨書展大賞・小林真歩さん

生粋の書写書道ガールだった

「あの時の文字です。目標はこの字でした」。真歩さんの母親は、第4回臨書展優秀作品展示会場の入り口に展示した「えんぴつ・ペン文字練習帳」をじっと見つめた。
 大賞に輝いた小林真歩(まほ)さん(20)=二松學舍大学3年=は、父母と共に優秀作品展示会場を訪れた。冒頭の母親の様子は、その時のものだ。大平恵理会長が書く書文協文字のつなぐ絆(きずな)がよみがえった瞬間だった。(学年は現在)

真歩さんは幼稚園の年少のころから、ナーチャーウイズ社(前・パワーキッズ社)の学習プログラム「エンピツらんど」に属し、大平会長の書写検定を受験していた。検定の文字は当然、大平会長手書きの文字。一生懸命打ち込んだ真歩さんは規定通り小学4年になるときに退会。しばらく地元の書道の先生についたが、その後は独習。静岡県立沼津西高校から二松學舍大学文学部中国文学科の書道専攻に進んだ。
書写から書道へ。真歩さんは世界を広げて高校時代からコンクールに出品するなど、書活動を熱心に展開してきた。高校2年生の時には「第4回比田井天来・小琴顕彰、佐久全国臨書展」(佐久市教委主催)で天来賞をに輝いた。高校3年生では「第40回全国高等学校総合文化祭」(文化庁、高文連など主催)で特別賞を受賞するなど、実力を発揮してきた。

書文協臨書展のことは昨年の第3回大賞受賞者、杉本龍峰氏の「りゅうちゃん2『独学書道』のブログ」で知って応募したという。りゅうちゃんブログは、日本武道館書道イベントに関して3,000人もが見に来たという著名ブログ。エンピツらんど卒業後は真歩さんと切れてしまった書文協の広報力の弱さを反省しなくてはいけない。
(龍峰氏は現在、書文協会員)

「書写と書道は同根にして同心円」(加藤東陽・書文協中央審査委員会委員長)」を地で行く真歩さん。今後について「小さいころから書道が好きで、高校、大学も書道をやれる所へ進みました。一般企業を想定して就活を始めていますが、何らかの形で書道にも携われるといいな、と思っています」と話しています。

第8回総合大会

実施要項通り開催、参考手本はホームページに

第8回全国書写書道総合大会は、文部科学省ほか小・中・高校長会、全書研後援で、すでに発表の実施要項通り開催されます。総合大会は「ひらがな・かきかたコンクール」「全国硬筆コンクール」「学生書写書道展」の3コンクールで構成。課題・解説一覧はホームページ「大会」項目の「総合大会」に掲載されています。ホームページフロントのバナーからもリンクしています。ご利用ください。各コンクールの参考手本はすでにホームページにアップされています。自由にダウンロードして使えますが、印刷されたものも販売されます。

各コンクールごとに中央審査委員会が特別賞を決定します。賞名は各コンクール共通(実施要項参照)。特別賞は全応募作品の約1.5%で、文部科学大臣賞をトップとする各コンクール別の賞と、総合の部があります。総合の部は、硬筆コンクールと学生展(毛筆)ともに優秀な作品を提出した人の中から10点ほどを選び書字文化賞を贈るもので、このグランプリも文部科学大臣賞です。

締め切り:ひら・かきコン7/26、他は9/16席書の部は7/20-9/8の間

発表:ひら・かきコンは2段階 他は10月末

優秀作品展示・交流会:11月初旬予定
ひらがな・かきかたコンクールは小学校3年生以下に参加資格が限定されており、締切も一足早く7月26日(金)です。他の2コンクールの締め切りは夏休みを超えて9月16日(月)。

ひら・かきコンは、まず、全ての応募者が対象の本賞(特選、金・銀・銅賞)を先に発表します。この第1次発表は8月下旬。第2次は特別賞を他の2コンクールと一緒に10月末ごろ、発表します。審査結果の発表は3コンクールとも賞状・賞品の発送をもって発表とします。特別賞はFAX・電話でお知らせします。

記念アルバム・表装:詳細は審査結果発表時連絡
応募作品は書文協に帰属しますが、作品化の奨励と、学びの足跡を残す意味を込めて、希望者の作品記念アルバムを作成、表装を行っています。価格などは審査結果連絡時に発表します。自分の学びを確かめる意味でもお勧めします。

中国伝統ブランド便箋
「十竹齋」に書く体験会ご案内

「十竹齋」は中国の有名な文化団体です。古くから、その製作する画仙紙、便箋などには美しい版画が刷りこまれています。それらは「十竹齋」のブランド名として知られてきました。今回、その箋譜(せんぷ、便箋)に硬筆や毛筆で字を書く体験会が下記の通り、開かれることになりました。

参加費無料。この体験会は書文協も後援しています。参加希望者は7月4日(木)までに、書文協本部までお届けください。筆記具はご持参ください。同伴保護者の人数も同時にお知らせください。

立食昼食コーナー、便箋などのお土産も

会場では、便箋とは別に希望者のために、毛筆で書く半切用紙も用意されます。また、会場の壁面には、十竹齋の版木などが飾られるほか、中国の有名な書家による書も多数掲示されます。会場には昼食の立食コーナーもあり、参加者には十竹齋便箋などのお土産が用意されます。12時半過ぎには終了の予定です。皆様、奮ってご応募ください。体験会は下記の催しの中で開かれます。

行 事 名:「東方文化之華」《十竹齋便譜》離版水印展祝賀会

日  時:7月13日(土)午前10時半から

場  所:銀座セントラルミュージアム
東京都中央区銀座3-9-11 紙パルプ会館5階

電話:03-3546-5855

主催団体:NPO法人日中文化交流促進会(理事長・劉洪友)

後援団体:外務省、在日中国大使館、全日本書道連盟、日本書字文化協会ほか

<アクセス>
JR有楽町「銀座口」から徒歩7分。東京メトロ銀座駅A12出口から徒歩2分、都営浅草線東銀座駅A8出口から徒歩1分など。会館に駐車場はありません。車の場合は、近くのデパート駐車場やコインパーキングをご利用ください。

新要領完全実施を目前に

都小書写研令和元年度総会開く

新会長に玉置克也・葛飾区立堀切小学校長

東京都内の書写に関心を持つ公立小学校教師で作る「都小学校書写研究会」は6月24日午後、江戸川区立船堀小学校で今年度総会を開きました。総会では昨年度の事業報告、決算報告、今年度事業予定などが承認され、会長は高島一広・江戸川区立上小岩小校長から玉置克也・葛飾区立堀切小学校長(写真)にバトンタッチされました。総会では、同校5年2組で公開授業(授業者は明官真理子・江戸川区立南小岩第二小学校)が行われ(写真)、長野秀章・全日本書写書道教育研究会(全書研)理事長が「国語科書写における主体的・対話的で深い学び」をテーマに講演しました。

学校現場では来年度から学習指導要領が完全実施されるとあって、参加者に緊張の色がうかがえました。

皆さん参加を」全都公立小教師にメッセージ

7・24に夏季実技研修会を開催

今総会は、小学校学習指導要領(平成29年3月、改訂告示)が来年度から完全実施されるのを目前に控えての開催。高島前会長は「ちょうど任期が改訂の時期に当たり、実に忙しい2年間でした」と振り返りました。
玉置新会長は「新学習指導要領を意識しながら、研究のために努力を惜しまないとともに、書写に関心を寄せる会員を少しでも増やして参りたい」と総会参加者を通じ、全都公立小教師にメッセージを発信。総会あいさつで「9月に葛飾区立中青戸小で全日本書写書道教育研究会(略称・全書研)の第60回全国大会を控えており、その前の7月24日に都小書写研が同小で開く夏季実技研修会には奮って参加を」と呼びかけました。

葛飾で全書研60回大会(東京)開催

9月12、13日、メーン会場・葛飾区立中青戸小

幼稚園から大学まで公私立全ての校種の先生方が集う教科研究団体「全日本書写書道教育研究会」(略称・全書研、加藤東陽=祐司会長)は、9月12(木)、13(金)、東京都葛飾区立中青戸小学校(葛飾区青戸4-24-1)を主会場に、全書研60回全国大会(東京)を開催します。

全書研東京大会は9月13日(金)に公開授業、研究大会などが開かれます。大会長は長野秀章・全書研理事長、大会運営委員長は加藤泰弘・東京学芸大学教授、大会事務局長は玉置克也・都小書写研会長の布陣。山梨大学大学院、宮澤正明教授が「新学習指導要領に基づいた書写書道教育」のテーマで講演する予定です。

学習指導要領は平成29年3月、小・中学校、平成30年3月に高校の改訂が文部科学大臣より告示されました。新要領は「知識及び技能」「思考力・判断力:表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つの柱で学校教育を抜本的に再編しています。

全書研によると、今回の学習指導要領改訂について、書写書道との絡みでは以下の点を注目しています。

  • 学校低学年での水書用筆等を使用した「運筆指導」の導入
  • 中学校書写での「多様な表現」及び「文字文化の豊かさに触れること」を明示するなど文字文化への視点拡張
  • 高校での鑑賞教育の重視
  • 高校国語にける書写領域の新たな位置づけ

などです。書文協では注目大会として詳報していく方針です。

書文協も硬筆普及に全力

書文協では特に④について、硬筆を大きく浮上させる機運にあるものと注目して練習テキストの発行などに取り組んでいます(当機関紙2・3ページ記事参照)。

 

朱墨を捨てよう!!

 

「国語科書写における主体的で対話的な深い学び」
 長野・全書研理事長が記念講演

学校の先生方を中心に組織する全日本書写書道教育研究会理事長を務める長野竹軒=秀章・東京学芸大学名誉教授(元文部科学省教科調査官)は、標題のテーマで約1時間講演しました(写真)。「主体的で対話的な深い学び」という表現は硬く、分かり難い表現ですが、来年度から全面実施される小学校学習指導要領で強調されている言葉です。文部省作成の学習指導要領解説編では下記のように書かれています(注1、参照)

長野理事長は、自分も学習指導要領の作成に加わってきた立場から「指導要領は抜本的に改変され、世界に冠たるものになった」と自負しました。同氏が最も強調したのは、字形指導から運筆指導への転換、という新・指導要領のポイントの部分です。これまでは字形の指導が中心でした。つまり学習結果を指導することに力点が置かれ、書かれた文字を朱墨をつけた筆で直すことが授業の全てだったのです。そうではなくて、運筆指導を含め、学習過程を指導していこうというのが新しい授業モデルとして打ち出されました。その結果、詰め込み教育からの転換が図られ、指導者主体から学習者主体へ変わり、教科(領域)内容を学びながら、それらの学び方を学ぶ時代へと変って行く、との考えです。

それで「朱墨を捨てよう!!」です。年限の限られた学校教育と基本的に生涯教育を目指す民間書塾との違いを明確にするもので、長野氏は講演で「我々がやっていることは(社会)科学であります」と語りました。そして新要領は、対話的であるために言葉が必要としています。長野氏は「書写用語を使用して、児童の言語活動を一層充実する」と強調しました。
注1)主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進*子供たちが、学習内容を人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し、これからの時代に求められる資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的に学び続けることができるようにするためには、これまでの学校教育の蓄積を生かし、学習の質を一層高める授業改善の取組を活性化していくことが必要であり、我が国の優れた教育実践に見られる普遍的な視点である「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善(アクティブ・ラーニングの視点に立った授業改善)を推進することが求められる。

毎日新聞企画「書教育漫遊」

長野氏が隔月連載

このコラムは毎月末、毎日書道会の協力で毎日新聞朝刊東京都内版に掲載され、長野氏は隔月で登場します。連載1回目(5月31日掲載)は長野氏のコラム「小学校低学年の水書き指導は盛り上がっているのか?」が掲載されました。

現在、毛筆は小学3年生から、低学年は硬筆のみ、と定められている中で、低学年での(軟筆による)水書き指導は、硬筆の力をつけるために効果的、と全書研は主張してきました。今回の学習指導要領改訂で低学年の水書き指導が取り入れられたもので、学校、民間書塾を問わず書道界が注目するところとなっています。水書指導研修会の問い合わせは、書写・書道推進協議会(事務局・全日本書道連盟 内)

長野氏プロフイール 東京・浅草生まれ、東京学芸大学名誉教授、元文部科学省教科調査官、第8期中教審芸術ワーキング委員、全日本書道連盟理事、毎日書道展審査会員、日本書字文化協会中央審査委員。

公開授業:文字の組み立て方 「道」を例に

船堀小学校5年②組(児童38人)で5時間目に江戸川区立南小岩小学校の明官(めいかん)真理子教諭による公開授業が行われました。堀船小学校の多くの各教室には書写の毛筆作品が張り出されていて、普段から書写に熱心な様子です。

同教諭は「しんにょう」の筆使いや、文字の組み立て方に気を付けて書くことができる」を単元の目標に、「道」を例に授業を進めました。児童は慣れない他校の先生から習うことに戸惑ったり、多くの参加者に驚きながらも、明官教諭の問いかけに多くの児童が積極的に手を挙げているのが印象的でした。授業では教室に供えられた電子黒板も活用され、運筆の様子が黒板に映し出されると、児童らは画面をしっかり見ながら自分も手を動かしていました。

都小書写研究会は書写授業改革のフロントランナーに!!

編集部から:会場となった船堀小は開校が明治16年(1883年)という歴史のある小学校。校舎は4階建てでエレベーターが付いている近代的建物だ。都小書写研は江戸川、葛飾区など東京の東部地帯が特に強力とされるが、これを象徴する総会だった。同小の佐藤美緒校長は都小書写研究会の副会長(研究部長兼任)を務める。副会長は3人制で研修部長兼任・圡上智子(江戸川区立南小岩第二小校長)、庶務部長兼任・山村登洋(港区立本村小校長)の布陣。全国のフロントとして活躍が期待される。